青色7号

思ったこと考えたことをひっそりこっそりそろそろと

習作

君のことが、嫌いだ。

 

今、私の足元の地面には、人間が埋まっている。

埋めた、という方が正しい。

私は、ある人間に恋をしている。埋まっているのはその友人だ。

彼はよく私に会いに来てくれた。なかなか彼と会えなくても、遠くから彼の姿を見つめるだけで幸せな気持ちになれた。茶色い髪がサラサラとしていて、大きな瞳は澄んでいた。仲間を呼ぶ声は遠くまでよく通った。

彼と友人は、私の住んでいる場所から離れた村に住んでいた。二人はよくこの辺りに遊びに来ていた。遠くからそれを見てわくわくするのもいいけれど、どうにも物足りなくて、こっそり会いに行こうとしたけど、怖くなってやめてしまった。

 

今日、ふらりと彼の友人が現れた。私はすぐ分かったけど、彼はもちろん私のことなんて知らない。仲良くなろうとしたのだけど、それは無理だった。

言葉の壁って大きいのね。これじゃ愛する彼に恋文も贈れないし、贈り物も出来ない。あの村のどこに住んでるのかすら知らないけど。

友人は何を思ったのか、私を殺そうとした。だから渾身の力で心臓を刺してしまったの。

今言ったように言葉が通じないし、このことを彼の村に知らせても騒ぎになるだけ。だから、埋めさせてもらったというわけ。

 

あら、あの人だわ!いつになく真剣な目つき。何か探しているのかしら。

もしかして、お友達を…?でも残念ね。きっと見つけられない。だって私が埋めてしまったの。

彼がこの辺りを散策するなんて珍しい。どきどきしてしまうわ。私の住んでいるところはすぐそこだもの。

あっ、目が合ってしまった…え?なんであなたは、それを持っているの?

ご友人とお揃いなの?私の両親を殺したそれを、何であなたが持っているの?

いや、やめて、そんな…なぜ…

重々しい銃声が響いた。

私はそこに倒れるしかなかった。あなたは銃の腕も確かなのね、素敵よ。

なんであなたが泣いているの。きっとお友達の仇を討ったからね。

遠くから見てるだけで幸せだった。冬の間会えないのがどれほど寂しかったか。

あなたの住んでいるところへ踏み入れられなかったのも、心残りだわ。

だって、私は……

 

ジェームズは、今しがた撃った熊の亡骸を持ち帰ろうかと思ったが、そこに埋めてやった。何となくそうした方がいい気がしたのだ。深い理由なんかない。

友人を村に連れ帰る方が先だ。

君のことが、嫌いだ。

(完)

 

あーーーーー。書きたい欲だけ先行しててアイディアも表現も追い付かないーーーー。タイトルは思いつかないので、ひとまず、習作にしておきます。