怒られるかな

お題「思い出の味」

思い出の味は、母の中にたくさんあります。

シフォンケーキだったり、スイートポテトだったり、焼きプリンだったり。

母は、料理が上手です。母が作ってくれるスイーツで好きなのはこの3つです。

あ…大学芋も捨てがたい…。

幼稚園の行事で、サツマイモ掘りに行った時に、幼稚園の先生に母のスイートポテトと大学芋がとってもおいしいのだと、なぜかナナサンがドヤ顔で自慢したのを覚えています。

ご飯は、もういろいろおいしい。

 

でも、実はここで書こうと思っている味は、母の味ではありません。

父の味です。母が骨折した夜、勤務先から血相変えて戻ってきて、母を病院に運んで、慌ただしい中で、父が作ってくれたおにぎりと卵焼き。

ナナサンの記憶に残っている、父の初めての手料理でした。

おにぎりと卵焼きだもの、どうしても母のと比べてしまうし、比べちゃったらそりゃ微妙な味だった。

でも、母が骨折するなんていう非常事態に直面した時に、ほんとは御飯茶碗に白米だけ、卵かけごはんでも食べてなさい、でもおかしくなかったのに、わざわざ握ってくれて、慣れないのに卵焼きを焼いてくれたことが、3日くらい経ってから心をうった。

父にそんなつもりはなくて、母の指示通りに拵えただけなのかもしれないが。

 

塩の味しないおにぎりと、甘くない卵焼き。

あの晩の味が、ナナサンの思い出の味だ。

見た目も中身も父譲りのところが多いが、料理のセンスがなかったところも父譲りらしい。